VT / 目視試験

外観検査 10 のチェックポイント

溶接部・鋼構造物・配管など、現場で行う目視試験(VT)の基本確認項目をわかりやすくご紹介します。

目視試験(VT)とは

目視試験(Visual Testing)は、非破壊検査の中で最も基本的かつ広く用いられる手法です。 肉眼・拡大鏡・内視鏡などを使い、溶接部や構造物の表面状態を確認します。 他の非破壊検査(UT・PT・MTなど)を実施する前の前処理としても重要な役割を持ちます。 現場では照明条件・距離・角度を適切に管理した上で実施します。

参考規格:JIS Z 2300 / WES 8103 / JIS Z 3104

10のチェックポイント

1
割れ・クラック
CRACK
溶接部や母材に発生した割れを確認します。表面割れは適切な照明と拡大鏡を用いて目視検出します。疑わしい場合はPT(浸透探傷)やMT(磁粉探傷)と組み合わせます。
⚠ 最重要項目
2
ブローホール・ピット
BLOWHOLE / PIT
溶接金属内に閉じ込められたガスによる球状の欠陥です。表面に開口したものはピット(ピンホール)として目視確認できます。集中して現れる場合はシールドガス管理などの見直しが必要です。
3
アンダーカット
UNDERCUT
ビード止端部の母材が掘れた溝状の欠陥です。深さと長さをゲージで計測し、許容基準(通常0.5mm以下)と照合します。応力集中の原因となるため念入りに確認します。
📏 寸法計測が必要
4
オーバーラップ
OVERLAP
溶接金属が母材に融合せずに乗り上げた状態です。スラグの巻き込みを伴うことが多く、止端部の形状を目視で確認します。塗装・防食処理にも影響します。
5
ビード形状・余盛高さ
BEAD GEOMETRY
溶接ビードの幅・高さ・均一性を確認します。余盛高さが過大(通常3mm超)な場合は応力集中の原因となります。専用ゲージを使用して数値を記録します。
📐 ゲージ使用
6
スラグ巻き込み
SLAG INCLUSION
溶接中に生じたスラグが溶融金属内に取り込まれた欠陥です。表面に露出している場合は目視で確認できます。多層盛溶接では層間のスラグ除去が重要です。
7
溶け込み不良・融合不良
INCOMPLETE FUSION
溶接金属と母材、または溶接金属同士が十分に融合していない状態です。ルート部の融合不良は目視では確認しにくく、超音波探傷(UT)との併用が有効です。
⚠ UT併用を推奨
8
変形・歪み
DISTORTION / WARPAGE
溶接による熱収縮で生じる角変形・縦変形・横収縮を確認します。スケールや直定規を用いて計測し、設計寸法・許容値と照合します。構造物の精度に直接影響します。
📏 寸法計測が必要
9
腐食・さびの状態
CORROSION / RUST
既存構造物の点検では、発錆・孔食・層状剥離の有無と範囲を目視で確認します。腐食が著しい部位は板厚計測(UT)を実施し、減肉量を把握します。
🔬 既存設備の検査で重要
10
表面清浄度・仕上げ状態
SURFACE CONDITION
スパッタ・スケール・油分・塗料の剥離などを確認します。後工程の塗装・防錆・非破壊検査(特にPT・MT)の精度に大きく影響するため、検査前の清浄度確認は必須です。
🧹 前処理の品質確認

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